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Presents Vol.12

弊社代表 安田のメールマガジン アーカイブです。

成功に最も障害なもの

[実力を100%出し切れない理由]

前回(Vol.11)、成功に最も必要なものは自信であるとお伝えしました。
今回は逆に、成功に最も障害になるものは何か。
これを考えてみたいと思います。

突然ですが、こんなシーンをイメージしてください。
場所はどこかのしゃれたレストラン、
目の前には木村拓哉と沢尻エリカがいます。
あなたは今をときめくこのスターふたりと突然合コンをすることになりました。

さあ、あなたはどんな気持ちがしますか?
普段の自分らしく振る舞えると思いますか?

おそらく、ほとんどの人は緊張して、気後れをしてしまうことでしょう。
あなたが男性なら木村拓哉に、女性なら沢尻エリカを目の前にして、
どうせ勝てるわけがない。
そう思って、最初から白旗をあげるのではないでしょうか。

当たり前ですが、いくら相手が美男美女だからといって、
それがあなたを選ばない理由にはなりません。
けれど、あなたがふたりの存在に気後れし、
自分のよさを発揮できないのであれば、
選ばれる可能性はますます低くなります。

つまり、実力を100%出し切れない。
その状況が、成功の最も大きな障害となるのです。

では、その状況をもたらすものは何か。

それは、恐怖や不安です。

合コンの例でいえば、自分が傷ついてしまうことへの恐怖です。
それを抱くことで、戦いは始まる前に決まってしまうのです。
つまり成功には、いかに恐怖を克服できるか。
これが最も大きなポイントになるのです。


[恐怖をいかにコントロールするか]

そもそも恐怖とは何でしょうか。
実はそれは万人に共通のものではありません。
ある人は柳の下に幽霊を見ますが、ある人は同じ場所を素通りする。
つまり、恐怖はその強弱を含め、
すべて自分自身が作り出しているものなのです。

この事実は重要です。なぜなら、
恐怖とは自分が作り出しているがゆえに、自分が作り出さないこともまた可能だからです。
つまり、恐怖はコントロールできる。克服できるものなのです。

では、具体的にそれをどうコントロールするか。
僕自身、いくつかの方法を試みているので、それをご紹介します。

まずひとつは、何かに挑戦する前に、完全なシナリオを作ることです。

たとえばあたらしい事業をスタートさせる。
そんなときも、確定要素、不確定要素、
考えられるあらゆる要素を拾い上げ、仮説を重ね、
勝てるシナリオを綿密に練る。
そして、これで大丈夫だと自分で確信できる状態になってから走り出す。

もちろん、スタート後の臨機応変な修正は当然、ときには大きな方向転換もあり得ます。
けれど、それでもなお、スタート前にシナリオを練り上げ、
信じられる自分にしておく。
こうすることで不測の事態にも落ち着いて対応ができるのです。

もうひとつは、最悪の失敗をイメージすること。

たとえば僕は社長という立場にいることで、結婚式でよくスピーチを頼まれます。
いくら人前で話す機会が多いとはいえ、あの厳かな場はやはり特別。
極度に緊張します。社長だから何かいい話をするだろう。
周囲からはそんな期待感も伝わり、重圧がすごいのです。

そんなときに、どうするか。

僕は最悪の自分をイメージします。
つまり、しどろもどろになっている自分。
緊張のあまり、アタマが真っ白になって沈黙している自分。
そうなることで、出席者に心の中で嘲笑されている自分。
それを真剣に、まるで現実に起こったかのように想像するのです。

すると、不思議に気持ちが静まる。失敗はすでに起こったものとして受け入れ、
そこから気持を前向きにリセットすることができる。
そのとき、恐怖や不安はなくなっています。
あれこれ余計なことを考えず、まずはとにかくやろうじゃないか。
そう思える自分がいるのです。

これはまさに恐怖を克服した状態。一般に言うところの、「開き直り」です。

開き直りとは本来、失敗を受け入れた後の心境です。
だから、物事が始まる前にバーチャルで一度失敗をしておく。
そうやって気持ちをしきり直せば、
不安を持たずに物事に取り組めるのです。

みなさんの人生の中でも、開き直ることでうまくいった。
意識するしないに関わらず、そんな経験の一度や二度は、
きっとあるのではないでしょうか。

この開き直りとは、仕事や生活のあらゆる場面で有効です。
そして、もっと視点を大きくすれば、
どんなに失敗をしても命までは獲られることはない。
そこまで開き直ってしまえば、すべてはちっぽけなことにさえ思えます。

「凛とする」という言葉があります。
これは武士が死を覚悟したときの様を現した言葉だそうです。
相手をいつでも殺せるし、自分も殺される覚悟がある。
それほどまでに開き直って生きることが、凛とすることです。

どんなときも死を覚悟して生きている武士に比べたら・・
これはちょっと極端かもしれませんが、
そのくらいの気持を持って、凛として事に臨む。
つまり、腹をくくって生きる。
そんな生き方こそが、
成功を引き寄せるのではないでしょうか。