MEDIA SYSTEM

Presents Vol.02

弊社代表 安田のメールマガジン アーカイブです。

ダイヤモンドスタイル

[モチベーションが上がらない本当の理由]

どうしたら部下のモチベーションを上げられるか。
管理職にとって、これは切実なテーマです。
僕も経営者仲間からそうした相談をよくされますが、
「最初からやる気のない部下はいない。なくす上司がいるだけ」

モチベーションは、もともと満タンの状態で、誰にでもあるもの。
これが僕の持論です。
自分の人生を輝かせたいと願わない人などいるでしょうか。
赤ん坊が一生懸命に生きようとするように、
誰だって一生懸命に働きたい。
自己実現したい、豊かになりたい。その真摯な思いを、
会社や上司が間違ったやり方で減らしてしまっているだけのことです。

管理職とは、
部下の管理が仕事であるとほとんどの人が思い込んでいます。
しかし、モチベーションは管理すればするほど下がります。
なぜならその評価基準が契約数、売上高といった
目に見える「数字」でしかないからです。
そこに「見えないもの」は一切含まれません。
たとえば、その部下はどんな気持ちで仕事に取り組んだのか?
難しいことですが、そうした心の部分までを評価しなければ、
人のやる気は失われていきます。

僕の会社にあるマネージャーがいます。
彼の営業成績はずっと最下位でした。
つまり営業マンとしてはまるで結果を残していない。
ふつうであれば出世とは無縁のはずです。
しかし、彼には人望がありました。
いつも誰かの相談役となり、争いがあれば自然になだめ役となる。
彼をマネージャーに上げたとき、
社内からまったく異論は出ませんでした。
会社の売上げはこの3年で10倍に伸びていますが、
彼のまとめ役としての功績は非常に大きいと思っています。

モチベーションとは、
上げるのではなく、いかに減らさないかです。
そのためにまず管理をやめ、
数字で測れない「見えないもの」を見ようとすること。
やる気を引き出そうと、
いくら報酬や出世といったニンジンをぶら下げても、
所詮は一時のカンフル剤。
自己中心的な社員だけを増やし、人も組織も疲弊させていくだけです。
そもそも社員のロイヤリティの低い企業がビジネスで勝てるはずもありません。